そろそろ梅雨明けも近いようだ。よく散歩したときに寄る竹林がある。
竹林はいつも好きな被写体になる。竹林全体は、葉の隙間から光が差し込み、ほのかに明るく、光と影とが交錯して、竹の幹が輝く。竹床は竹の葉だけが一面に広がり、ほかの植物はほとんど生えていない。今回、珍しく、竹の幹に付いた蔓性の植物を見つけた。
竹の節に取り付いた蔓性の植物 |
竹床は一面笹の葉が広がる |
竹林の下から見上げると竹の幹がしなりながら伸び、空を覆い隠す。
七夕飾り |
昔から竹のしなり、弾力性を生かして、籠などの多くの竹製品が作られてきた。いまは金沢に移転してしまったが、東京近代美術館工芸館で、超絶技巧を凝らした工芸作品を見たことがある。
絵画では、やはり東山魁夷が京都山崎の竹林を描いたという「夏に入る」がお気に入りだ。東山魁夷は絵そのものが素晴らしいのはもちろんだが、その画題の付け方が絵の雰囲気を上手く表していて見事だ。
今回の拙ブログはそのタイトルを拝借した。「夏に入る」は、「はいる」でなく「いる」と読む。遅れて顔を出した一本の筍が、いかにも初夏の風情を醸し出している作品だ。
東山魁夷「夏に入る」 |
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