2022年2月6日日曜日

東京異空間53 石仏巡りⅠ~道場寺

 

地蔵菩薩像

前回のブログでは、庚申塔を巡りましたが、今回は、その延長で石仏を見て回りました。庚申塔はいわば路傍の石仏ですが、お寺の境内にはたくさんの石仏があります。

供養のための地蔵菩薩像や観音菩薩像が多いようです。一回目は道場寺を訪れました。


1.道場寺の境内

道場寺は石神井公園の近くにある曹洞宗のお寺である。1372年にこの辺り一帯に勢力を持っていた豊島(としま)家の菩提寺として創建された。戦国時代中期、1477年に豊島家は太田道灌に攻め滅ぼされ、石神井城とともに、道場寺も灰燼と帰したという。

山門を通るとすぐに三重塔が建っている。塔は昭和48年に建てられたもので、内には金剛薬師如来像が置かれ、その台座にはスリランカから拝受した仏舎利が安置されているという。

正面には、本堂が建っている。どこか見覚えがある屋根の形、鴟尾そう、「天平の甍」で知られる奈良の唐招提寺・金堂を模して建てられている。

本堂の前にある梅がほころび始めていた。

山門

三重塔

三重塔

本堂、屋根の鴟尾、唐招提寺を模している

本堂前の梅

本堂扁額

三重塔裏の石仏群

2.道場寺の石仏群

三重塔の裏側に、地蔵菩薩像を頂上にして周りをたくさんの石仏、石塔が整然と並べられている。中央にある四角の塔には上に小さく像が彫られ、その下に「七観世音供養塔」と刻まれている。七観世音とは、千手観音、馬頭観音、十一面観音、聖観音、如意輪観音、准胝観音、不空羂索観音の七つで、人々を救うため、その場に応じて姿を7種に変えて現れる観音さまだとされる。

ここに並べられている石仏は、江戸時代初期の古いものが多いようだ。

石仏群、中央の四角の塔は七観世音

石仏群 頂上は地蔵菩薩像

石仏群、地蔵菩薩、観音菩薩など

如意輪観音像と聖観音像

半跏思惟の姿は如意輪観音




右奥の場所には大きな帝釈天像が建てられている。これは檀信徒により、寄進され平成
21年に建てられたものである。
帝釈天像・右手に独鈷杵を持つ

近くのお寺にも、お地蔵様、観音様などの石仏が多く見られます。奈良や京都の寺院、仏像を見に行くことは遠のいてしまっていますが、近場でも、お寺、石仏などの「プチ異空間」巡りができ、地域の歴史にも関心を寄せることができました。

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