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八芳園 |
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八芳園 |
明治学院の近くに八芳園があります。結婚式場としても知られていますが、ここの日本庭園もすばらしいものです。名前も、「四方八方どこを見ても美しい」からきているといいます。
1.八芳園の沿革
江戸時代前期には、幕府旗本・大久保忠敬(彦左衛門)の屋敷の一部であったが、その後、薩摩藩・島津家の下屋敷となり、明治になると澁澤喜作(栄一の従兄弟)の手に渡る。さらに大正期になると、実業家・久原房之助の邸宅となり、現在の庭園と建物が整備された。久原は、日立製作所等の礎となった日立銅山など「鉱山王」の異名をとった久原財閥の総帥である。戦後は、料亭などの経営を手掛けていた長谷敏司と共同経営を持ち掛け、その後長谷側の所有となった。
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八芳園 |
2.日本庭園
八芳園の日本庭園は、白金台の丘陵を活かした起伏のある池泉回遊式庭園である。
園内に置かれている、十三層塔、石灯籠などの石造物も歴史あるものだという。庭園の入口近くには「六角亭」、池泉にせせり出ている「水亭(すいちん)」といった茅葺屋根の四阿が日本庭園の趣を醸し出している。
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木戸門 |
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石灯籠 |
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六角亭 |
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十三層塔 |
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十三層塔 |
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六角亭 |
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六角亭・茅葺屋根 |
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四阿 |
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四阿 |
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白鳳館 |
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白鳳館 |
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茶屋 |
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水亭(すいちん) |
池には、錦鯉が泳ぎ、美しい色どりを添えている。また、何段かに落とされた滝は、その水音とともに、涼しさ、静寂さを添えている。
少し小高いほうに、神社が造られている。「大護神社」といい、神武天皇、明治天皇をはじめ、明治維新の志士を御祭神とする神社で、御神木は久原房之助が、伊勢神宮から拝領した杉の木だという。また、手前に置かれた長い一枚板の石段は小豆島の寒霞渓から採取されたものだという。
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大護神社 |
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大護神社・長い一枚板の石段 |
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大護神社 |
園内を進むと、盆栽ロードという樹齢数百年もの盆栽が並んでいる。盆栽好きとしては、その根張り、立ち上がり、ジン、シャリといった部分にも目が行ってしまう。ハゼの木が紅葉してたくさんの実を付けていた。この実は和蝋燭の原料にもなる。
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盆栽ロード |
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ハゼと真柏の根張り |
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ハゼの実 |
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株立ち |
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真柏・シャリとジン |
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野梅・荒れた幹肌 |
八芳園は、それこそかなり前に知人の結婚式で来たことがありましたが、この日本庭園などはほとんど覚えていませんでした。いまや、盆栽などにも興味を持ち、あちこちの庭園も散策するようになりました。
ここ八芳園も、都会のオアシスとして緑豊かな、ゆったりした時間を過ごせる「東京異空間」でした。
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