2024年8月22日木曜日

東京異空間218:仏像・インド~中国@東京国立博物館・東洋館

 


仏像の起源は、西北インドのガンダーラ地方と、北インドのマトゥラー地方(現在はパキスタン)にあるとされています。また、仏教がシルクロードを通って中国に伝わると、多くの仏像が造られるようになりました。

こうしたインドから中国で造られた仏像を東京国立博物館・東洋館で観ることができます。

(参照):

東京異空間188:東博に観る仏像(2024/3/29

〇インドの仏像

1.菩薩交脚像 パキスタン・ガンダーラ クシャーン朝2世紀


2.飛翔する神像 インド1011世紀

右手に短剣を持ち体をくねらせて飛翔している。


3.女神像 インド・カジュラーホー チャンデーラ朝1011世紀

カジュラーホーは、1013世紀のことで、ヒンドゥ教、ジャイナ教の寺院が数多く残っている。



4.浮彫供養者像龕断片 パキスタン・ガンダーラ35世紀

ガンダーラの寺院に造営された仏塔や祠堂などの壁面に貼られた浮彫の像。


5.如来像 パキスタン45世紀 

肘を懐に収めて右手を胸の前に出すポーズはギリシアの哲学者ソポクレス像に由来する。


6.如来頭部 インド・サールナート グプタ朝5世紀


7.仏鉢供養・菩薩交脚像 アフガニスタン34世紀

左右の脚を交差させて坐しているのは弥勒菩薩。




8.菩薩交脚像 パキスタン クシャーン朝 23世紀

交脚する菩薩には、弥勒菩薩が多い。


9.如来立像 パキスタン クシャーン朝 23世紀

ガンダーラの仏像はギリシア彫刻の影響を受け写実的な表情に特徴がある。ほりの深い顔、波型の頭髪、両肩を覆う衣の流れるような襞にその特色がみられる。



10.如来坐像 パキスタン クシャーン朝 23世紀




11.菩薩立像 パキスタン・ガンダーラ クシャーン朝 2世紀

菩薩像は如来像と異なり、豪華な装飾を身につけた王族の姿であらわされた。釈尊が出家する前は王子だったことによる。



12.如来坐像 パキスタン・ガンダーラ クシャーン朝 23世紀

後ろの円形は光背を表し、神聖で偉大な神を示している。



〇中国の仏像

1.菩薩立像 山西省 北斉時代6世紀

北斉の皇帝・皇后の聖寿(万才)、国民安泰を祈って造られたと記されている。



2.菩薩頭部 河南省・龍門石窟 北魏時代6世紀

アーモンド形の目、口元に微笑みを浮かべる表情は北魏時代の典型である。



3.観音菩薩立像 河北省 隋時代6世紀

隋の時代に造られた三尊像のうちの一躯。



4.如来五尊像 西魏時代6世紀

火焔光背のなかに如来坐像、二比丘、二菩薩の五尊像を造っている。


5.勢至菩薩像 隋時代6世紀

宝冠に水瓶を伴うことから勢至菩薩とされる。


6.菩薩坐像 北周~隋時代6世紀

黄華石と呼ばれる玉製の弥勒菩薩像。

7.菩薩五尊像 北斉時代6世紀

飛天が舞う樹の下で半跏思惟する菩薩像。


8.天尊龕像 唐時代8世紀

中尊は顎髭を生やした老人で、両手をひじ掛けに載せゆったりと座っている。道教の最高神である天尊像を表す。


9.十一面観音龕 唐時代8世紀




10.如来三尊仏龕  唐時代8世紀



11.如来三尊仏龕  唐時代8世紀




12.十一面観音龕 唐時代8世紀





インドから中国で造られた仏像を観てきましたが、さらに本館などでは日本の仏像を観ることができます。このあとも仏像の世界を見ていくこととにします。



0 件のコメント:

コメントを投稿

東京異空間249:明治神宮御苑を歩く

  明治神宮 明治神宮へは参拝に訪れることはありますが、明治神宮御苑には入ったことがありませんでした。 10 月下旬に訪れました。 (参照): 東京異空間 81 :明治神宮 ( 内苑)と神宮外苑Ⅰ ( 2023.3.19 ) 東京異空間 171: 明治神宮外苑はいかにして造ら...

人気の投稿