2022年6月12日日曜日

梅雨入り前後に見られる花々

 

シャグマユリ

先に「アジサイの彩り」としてアップしましたが、この時期は、アジサイ以外にもいろいろな花々を見ることができます。道路沿い、公園、庭先などで見られる庭木の花、玄関先に植木鉢に植えられた園芸花、そしてどこにでも見られる雑草なども、美しい花をつけています。

そんな花々のいくつかについては、その名の由来などを調べてみました。

 

1.庭木

・シモツケ

アジサイより少し先に咲き、房状にたくさんの花をつける姿は、アジサイの小型版のようだ。名前は最初に下野国(栃木)で発見されたことに由来するという。

シモツケ

シモツケ

・フェイジョア

ブラジルなど南米原産の果樹で、花も実も食べられる。ただ、日本ではキウイフルーツに次ぐ果実として期待されたようだが普及していない。むしろ庭木として、その花が珍しく可愛い。その名前は植物学者の名に由来するようだ。

フェイジョア

フェイジョア

フェイジョア

・サツキ

サツキはその名の通り五月・皐月の頃から咲き始める。ツツジより後から咲くので区別がつく。またこの時期にホトトギス(杜鵑)が鳴き始めることから「杜鵑花(とけんか)」の名もある。

サツキ

サツキ

サツキ

・その他の庭木



キンシバイ


2.園芸花

・タチアオイ

垂直に伸びた花茎の下から順に上に咲き上っていくことから「立ち葵」といわれ、古くは薬草として用いられたという。また、ちょうど梅雨入りの頃に咲き始め、梅雨明けと共に花期が終わることから、「ツユアオイ(梅雨葵)」とも呼ばれる。

タチアオイ

タチアオイ

タチアオイ

タチアオイ

タチアオイ

・スイセンノウ

漢字では「酔仙翁」と書く。花が赤く酔っぱらっているように見えることに由来するという。また「仙翁・センノウ」の名称の由来は、昔、京都の嵯峨にあったと言われる仙翁寺(せんのうじ)にこの花が咲いていたことが由来となり、付いた名だという。

分岐した茎の頂点に一輪ずつ丸くい可愛い花をつけることから「ヒトリムスメ(一人娘)」と呼ばれることもあるという。花の姿からくる素敵なネーミングだ。

スイセンノウ

スイセンノウ

スイセンノウ

スイセンノウ

スイセンノウ


・ムギセンノウ

麦畑によく見られることからムギセンノウと呼ばれる。どちらかといえば雑草であるが、やはり「仙翁・センノウ」と付く、可愛い花である。

ムギセンノウ

・シャグマユリ

花房が赤熊の荒々しい毛を思わせることから漢字で書くと「赤熊百合」といわれる。かなり変わった花をつけるので目立つ。

シャグマユリ

シャグマユリ

・チドリソウ

チドリ(千鳥)の飛ぶ姿を連想させることから付いた名で、「ヒエンソウ(飛燕草)」とも呼ばれる。濃い紫の小さな花は気品を感じさせる。

チドリソウ

チドリソウ

・フウリンソウ

その姿が風鈴、や釣鐘に似ていることから付けられた名で、ツリガネソウとも呼ばれる。

フウリンソウ

フウリンソウ

フウリンソウ

フウリンソウ

・ホタルブクロ

フウリンソウと似ているが、こちらは山野草として栽培されることが多く、花色は、関東では赤紫が、関西では白が多いという。子供たちがこの花にホタルを入れた遊んだという説もあるようだが、蛍の飛び交う頃に咲くことから付いた名だろう。どちらにしても、しゃれた名前である。

ホタルブクロ

・ギボウシ

橋の欄干などに取り付けられている擬宝珠(ぎぼうしゅ)に花のつぼみが似ていることから付けられた。この写真のギボウシは葉が大きいことから大葉擬宝珠である。

ギボウシ

ギボウシ

ギボウシ

・その他の園芸花

ユリ

スカシユリ













3.雑草

・ユウゲショウ

漢字で書くと「夕化粧」、午後遅くに開花して艶っぽい花をつけることから付いた名だという。これもしゃれたネーミングだ。

ユウゲショウ

ユウゲショウ

・ヒメフウロウ

こちらもピンクの5枚の花弁を持ち、花が小さく可愛らしいことから付いた名だという。

ヒメフウロウ

・カタバミ

漢字では「片喰」と書き、葉っぱが少し喰われたように欠けている姿を表わすという。

カタバミ

・ドクダミ

名前は「毒溜め」、「毒矯め」、「毒痛み」など諸説あるようだが、実際に毒はない。むしろ「十薬」といわれ、民間薬として利用され、ドクダミ茶などにも使われている。しかし、臭いも独特で、抜いても抜いても生えてくることから、厄介者とされる雑草だ。花は白くて一輪挿しなどにすると風情があり、雑草といえども使い方次第なのだろう。

ドクダミ

ドクダミ

ドクダミ

・その他の雑草




4.

竹は古くからあり、その名の由来についても諸説あるようだが、「高(たか)」、「丈(たけ)」と同源で高くの伸びるという意味から来ているようだ。

近所の竹林には、竹の子が芽を出し、伸びるころなど時々撮りに来ている。その時々に姿を変え竹の子から青い竹、高く伸びた竹、しなやかな竹を見るたびに、癒されるとともに、その成長力に驚かされる。








・その他

イヌマキの門かぶりとチャボヒバの刈り込みと青紅葉

イヌマキの門かぶりとチャボヒバの刈り込み

青紅葉

青紅葉

 

相変わらず、近所の散歩で見つけた花々を撮ってみました。その名前を調べてみると、しゃれた名前も多く、それだけでも花に親しみを感じるようになります。ただ、花の名前は、なかなか分からず、覚えてもすぐ忘れてしまいます。花は、毎年この時期になれば美しい花を咲かせます。これからも名前を思い出すように、花を撮りに行きたいと思います。

なお、昨年も「梅雨どきの花」(2021.6.11)としてアップしています。

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