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甘泉園公園 |
早稲田の大隈庭園からほど近いところに、甘泉園公園があります。ここはあまり知られていないようですが、やはり江戸時代は大名庭園であったところで、いまも池や滝の流れる緑多い公園となっています。
1.大名庭園の沿革
この地は、江戸時代には、徳川御三卿の一つである清水家の下屋敷であった。清水家下屋敷の南側には現在の地名の由来ともなった高田馬場があり、武蔵野台地と、神田川・江戸川の渓流、台地の崖下に湧く泉という地形を活かした庭園である。
「甘泉園」という風雅な名は、ここから湧く泉がお茶に適していたところから付けられた。明治に入ると、旧相馬中村藩(現・福島県)の藩主であった相馬子爵家の邸宅になったが、1938年(昭和13)に近隣の早稲田大学の施設となった。戦後は東京都に売却されて都立公園となったが、1969年に新宿区の移管され、区立公園となった。
なお、神田川を隔てた対岸には、江戸時代には熊本藩細川家下屋敷の庭園(現・肥後細川庭園)、久留里藩黒田家下屋敷の庭園(現・椿山荘)があり、明治時代にはそれぞれ細川家、山県有朋の所有となっていた。また、高田馬場駅近くにある「おとめやま公園」は、同じく、徳川家から相馬家の所有となった場所である。
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椿山荘 |
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肥後細川庭園 |
2.甘泉園
庭園は、神田川右岸を東西に走る台地の北面の傾斜地とその低地にあって、段丘の高低差を利用し、湧水を引いた池を回遊する林泉になっている。湧水は枯れてしまったようだが、今でも水量のある滝が流れ、「山吹の井」というひょうたん型の池に注いでいる。池は上段と下段にあり、その間には落差1m程度の小滝がある。州浜には、小さめの石灯籠が据えられている。
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州浜に据えられた雪見灯篭 |
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高層マンションの影が映る |
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小滝 |
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小滝 |
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沢渡り |
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小滝 |
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池の周りで子供たちが遊ぶ |
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甘泉園・入口 |
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甘泉園・入口 |
甘泉園公園は、池を中心とした回遊式庭園で、水が豊かで、緑も豊かな公園です。近所の人の憩いの場としても利用されているようです。訪れたときには、子供たちが池の周りを走り回って遊んでいました。
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