渋谷区立松涛美術館で開催されていた須田悦弘展を観てきました。会期末(2月2日)近くに行きましたので、受付でも並んでチケットを購入しました。また、人気の展覧会で、すでに図録は再版も完売、関連グッズも完売ということでした。
須田悦弘(1969-)は、朴の木を使って本物よりもホンモノらしく植物などの作品を彫り上げて、その作品を思いがけない場所にさりげなく置くことで、新たな空間を生み出しています。
とくに松濤美術館は建築家・白井晟一(1905-1983)による設計であり、そこに作品が配置されることにより、よりユニークな空間が体験できました。白井建築を舞台にした須田悦弘の*インスタレーション作品を並べてみました。
*インスタレーション
ある特定の室内や屋外などにオブジェや装置を置いて、作家の意向に沿って空間を構成し変化・異化させ、場所や空間全体を作品として体験させる芸術。
《バラ》 11
《スルメ》 5
須田が、多摩美術大学時代にスルメを木彫で制作するきっかけとなった作品。
《チューリップ》 6
須田が初めて彫った植物。
《象》
《雑草》 15
《ヒナゲシ》 13
《雑草》 16
《ミケリテ》 14
《東京インスタレーション》 9
須田は、1993年、移動式の展示空間をリヤカーで引き、銀座の道路沿いのパーキングメーターに駐車して展示する「銀座雑草論」でキャリアをスタートした。 当時を再現するように、極端に細長い空間に入った先には、朴(ホオ)の木の葉と実をかたどった作品が置かれている。
《チューリップ》 12
《ガーベラ》 20
《ベルリン》 22
《雑草》 24
《木蓮》 27
《朝顔》 26
《スズメウリ》 28
《木蓮》 31
《ドクダミ》 33
《春日若宮神鹿像》 五髷文殊菩薩掛仏 須田悦弘補作 小田原文化財団
須田が、杉本博司に依頼されて補った鎌倉時代の神鹿像。
《随身坐像》 手 弓 須田悦弘補作
須田が欠けていた手と弓の部分を補なった《随身坐像》(平安時代)。
《サザンカ》 19
《雑草》 3
《枝》 4
《クロユリ》 2
《雑草》 1
<渋谷区立松濤美術館> 白井晟一設計
石造りのユニーク な外壁
中央は楕円形の吹き抜け
ブリッジからは池と噴水を見下ろす
渋谷区立松濤美術館 エントランス
これまでも何度も松濤美術館には足を運び、その度に、新しい発見がありました。今回もこれまでとまた違った発見がありました。ただ、しっかりと観たつもりでしたが、置かれていた場所に気づかず見落とした作品もあったようです。
(参照):
東京異空間248:美術展を巡るⅦ~空の発見@渋谷区立松濤美術館(2024.11.20)
東京異空間146:芸術の秋にⅠ~「杉本博司 本歌取り 東下り」@渋谷区立松濤美術館(2023.10.10)
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