2023年3月23日木曜日

東京異空間83:小金井公園の桜

 

小金井公園の桜

飛鳥山につづいて、小金井公園の桜を観てきました。この日に、ちょうど都内の桜は満開になったという発表がありました。満開というのは8割がた咲いた状態をいうようです。

小金井公園は、東京では、新宿御苑、上野公園、隅田公園、井の頭公園と並んで日本の桜名所100選に選ばれています。

1.小金井公園の桜

小金井公園にある桜は、古くは江戸時代に幕府により玉川上水堤に奈良・吉野等から取り寄せた山桜を植えたという。明治時代に、桜博士として知られる三好学(1862-1939年)の調査によりヤマザクラの変種が多数確認され、「小金井桜」として名勝に指定された。明治22年(1889)に、甲武鉄道(現・中央線)が開業したこともあり、花見客で賑わい、明治天皇をはじめ皇族も訪れるほどであったという。

昭和63年(1988)には、植物学者・林弥栄(はやしやさか、1911-1991年)により新種の桜が発見され「小金井薄紅桜」と名付けられた。しかし、平成28年(2016)に枯死してしまい、この原木から接ぎ木した苗木が植えられ、現在は公園内に17本があるという。

公園内には、山桜をはじめ、染井吉野など約60種、約1300本の桜が植えられているという。

紅枝垂れ(エドヒガンの枝垂れ型)

紅枝垂れ(エドヒガンの枝垂れ型)

紅枝垂れ

染井吉野

染井吉野

染井吉野

染井吉野

「小金井薄紅桜」の原木

石神井川の源流(飛鳥山の音無川の源流は、この辺りから)

2.小金井公園

小金井公園は、戦後、昭和29年(1954)に開園したが、1930年代の「東京緑地計画」に基づく「小金井大緑地」が原形となっている。「東京緑地計画」というのは、東京区内の周囲をグリーンベルトで取り囲むという都市計画のひとつであった。当時の時代状況から「帝都防衛」と「市民の保険、休養に利用し体位の向上」を図る目的で、皇紀紀元2600年記念(1940年)として6カ所(砧・神代・小金井・舎人・水元・篠崎)の緑地が選定された。この壮大なグリーベルト構想は、戦後の農地改革などにより消滅したが、いまでも小金井公園、砧公園、水元公園などの都市公園として残っている。

「東京緑地計画図」(1942年4月)
 

桜のもとにはムラサキハナナ

桜のもとにはムラサキハナナ






桜のもとにはムラサキハナナ


椿と桜


小金井公園で花見

早くも新緑のモミジ

新緑モミジと桜

前回、小金井公園を訪れたのは、2019年、コロナの一年前の春でした。今年は、桜の開花も早く、またコロナによる制限も解除されたことから桜の名所は各地で賑わっているようです。ここ小金井公園は、都内では昭和記念公園に次いで広い公園で、約80haもあり、ゆったりと花見ができます。広場で、お弁当をひろげ楽しんでいる家族が多くみられました。また、公園から花小金井駅(西武線)に向かう歩行者・自転車ロード(小平グリーンロード)にも桜並木があり、楽しむことができました。さて、次は桜を訪ねて、どんな東京異空間に行きましょうか。

花小金井駅付近の歩行者ロードの桜並木

歩行者ロードの桜並木

歩行者ロードの桜並木

歩行者ロードの桜

歩行者ロードの桜



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