今年、2025年もあとわずか、もうすぐ新しい年、2026年を迎えます。そこで、お正月飾りなどにも使われる縁起の良い植物を集めてみました。いずれも自宅や近所で撮ったものです。
松竹梅:
松は、常緑で不老長寿や生命力の象徴。とくに門松は年神様を迎えるための目印とされる。竹は、まっすぐに力強く伸び、節があることから成長や繁栄の象徴。梅は、厳しい寒さの中で一番に花を咲かせることから、忍耐力や開運の象徴。
松
| 五葉松 |
竹
梅
ナンテン(南天):
ナンテンは、「難を転じて福となす」ことから、厄除け・魔除けとして、鬼門(北東)や裏鬼門(南西)に植えるのが吉とされる。赤い実が特徴だが、黄色い実もある。
| 黄色い実の南天 |
ヒイラギナンテン:
葉はナンテンに似て、葉の縁にヒイラギのようなトゲがあることから、ヒイラギナンテンと命名。ナンテンもヒイラギも縁起の良い木として知られ、ともに縁起の良い名前を重ねることで、更に縁起が良いとされる。
ヒイラギ(柊)・セイヨウヒイラギ:
鋭い葉で鬼=邪気を払い、魔除けとして、節分にも使われる。柊の小枝に焼いた鰯の頭を付け、門の入り口と裏口の左右の柱に挿しておく。柊を俗に「鬼の目突き」といい、この日鬼が家に入ろうとすると、これを恐れて立ち去るという。また、鰯を焼く臭気と煙で鬼が近寄らないという。
![]() |
| 節分の柊鰯(ウィキペディアより) |
セイヨウヒイラギ(クリスマスホーリー)も名前にヒイラギとあるが、こちらはモチノキに属し赤い実を付ける。一方、ヒイラギはモクセイに属するので別なもの。
クリスマスホーリーともいわれ、「holly」とは、モチノキをさす。その語源は 「holy(神聖な)」であるとされる。
一両・十両・百両・千両・万両:
金銭の単位であったことから金運を招く。アリドオシを一両、 ヤブコウジを十両、カラタチバナを百両ともいう。(一両、百両は見つけられなかったので、写真はウィキペディアより)
千両は、葉の上に実をつけ、万両・百両・十両は、同じヤブコウジ科で葉の下に実をつける。千両はセンリョウ科である。
一両(アリドオシ 蟻通し)
千両、万両とともに植え、「千両万両有り通し」と称して正月の縁起物とする。
十両(ヤブコウジ 藪柑子)
百両(カラタチバナ 唐橘)
![]() |
| (写真はウィキペディアより) |
千両
| 黄色い実の千両 |
キンカン(金柑):
「金冠」に通じることから、財宝や富の象徴。
ユズリハ(譲葉):
新しい葉が出てから古い葉が落ちるため、家系を絶やさず代々譲るという子孫繁栄を願う。
モチノキ・クロガネモチ:
モチノキは、語呂合わせで財産や子孫を「持ち」の木に。
クロガネモチは、「苦労せず金持ちになる」に通じる語呂合わせ。金運アップや出世、繁栄の象徴。
大きな葉を「手招き」に擬え、店先に植えて客を招くという商売繁盛の木。
マンサク:
その名前が豊年満作を連想させることから豊作を願う。
ザクロ:
一つの実に、ぎっしりと種が詰まっていることから、豊穣や子孫繁栄を象徴。
ザクロにまつわる神話伝承は多く、とくに日本では、次のような鬼子母神の話が知られている。鬼子母神が他人の子を食らっていたのを、お釈迦様が末の子を隠して改心させ、人間の子の代わりにザクロを与えたことから、安産・子育ての象徴とされ、日蓮宗などで厚く信仰 されている。
カリン:
名前を「借りぬ」にかけて、お金を借りることなく豊かに生活できることを連想させ、商売繁盛や金運招来を願う。地方には「カリンとダイダイを家の東、カシを表に植えると良い」という言い伝えもある。
カラスウリ:
カラスウリのタネはその形が大黒様のお腹を連想させるとか、打ち出の小槌に似ているということから、お財布に入れておくと金運が上がると言われる。
葉牡丹:
葉が重なり合う姿が、中心を包む様子から「愛を包む」とも象徴され、家運上昇、富貴、繁栄を願う。
牡丹に似た姿から葉牡丹という名が付いているが、牡丹も「花の王様」と呼ばれ、富貴の象徴とされる。
オモト(万年青):
万年青という和名の通り、一年中緑の葉を絶やすことがなく、さらに冬に真赤に色付く実をつけることから、子孫繁栄、富の象徴。
菊:
中国原産で、古くに不老長寿の薬草として日本に渡来し、長寿や若返り効果を祈願する縁起のいい花とされた。今でも重陽の節句に菊を飾ったり、菊酒を飲んで長寿を願う、といった風習がある。
水仙(スイセン):
水仙は、冬の厳しい寒さの中で花を咲かせることから、魔除けや春の訪れを告げる花として、玄関などに飾られる。
「水仙」の名は「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典に由来することから、仙人のように長命の象徴とされる。
また、水仙の学名は「ナルキッソス」といい、ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスにちなんで名付けられた。 ナルキッソスは、泉に映る自分の姿に恋焦がれ、ついにはうつむくスイセンの花に姿を変えたという。「ナルシスト」の語源になっている。
オリーブ:
平和、知恵、繁栄の象徴。
旧約聖書の「ノアの箱舟」の物語で、大洪水の後、鳩がオリーブの枝をくわえて戻り、平和の訪れを告げたことから、「鳩とオリーブの枝」は、平和のシンボルとなる。また、ギリシャ神話では、知恵の女神アテナが人々に役立つオリーブの木を与え、豊かさや知恵の象徴とされた。
また、オリーブの木は、樹齢が長く、実りが豊かなことから、長寿、繁栄、生命力の象徴とも。
月桂樹(ローリエ):
勝利と栄光の象徴。古代ギリシャで聖樹とされた。
ギリシア神話のアポロンとダフネの物語から月桂樹から月桂冠をつくり、競技の勝利者、英雄、詩人、皇帝など、偉大な功績を残した人々の頭に、月桂冠が捧げられるようになり、勝利、栄光の象徴となる。
葉を乾燥させたものをローリエといい、香辛料として使われる。
ローズマリー:
香りには魔除けや浄化作用があると信じられ、ヨーロッパでは浄化のハーブとして好まれてきた。記憶力向上や魔除け、空気の浄化など、その強い香りから様々な意味合いを持つ。
良いお年をお迎えください。

.jpg)

0 件のコメント:
コメントを投稿