写大ギャラリー |
中野にある写大ギャラリーで「光の系譜」という写真展を観に行きました。写大ギャラリーには、昨年、土門拳「古寺巡礼」展を観に来ています(東京異空間63:二つの写真展を観た~土門拳と奈良原一高 2022/6/1)。また、土門拳の「古寺巡礼」は、この間も東京都写真美術館で観てきました(東京異空間102:仏像写真と美人画 2023/4/19)。
写大ギャラリーでは、作品を通して写真の系譜をたどるとともに、写真に夢中になった自分の若かりし頃の懐かしさも湧いてきました。
1.「光の系譜」展
東京工芸大学創立100周年を記念した企画展で、写真が誕生した19世紀から現代に至るまでの作品100点を「光の系譜」として展示している。日本の写真家では、木村伊兵衛、渡辺義雄、土門拳、東松照明、川田喜久治、細江英公、森山大道ほかの作品が展示されていた。土門拳の「古寺巡礼」からは室生寺五重塔、薬師寺の聖観音菩薩像が選ばれていた。もちろん、海外の写真家の作品も多く展示されていた。この企画展について、主催者は、次のように述べている。
「写大ギャラリー・コレクションの選りすぐりの作品を通じて、写真家たちが今に伝える光、連綿と続いてきた写真の表現、そして写真のこれからをも思索する機会になればと存じます。」
写大ギャラリーが所蔵する1万点余りの作品から、100点が選ばれて、たしかにこれらの作品を通して、写真の系譜をたどることができるだろう。ちなみに、土門拳の作品だけでも約1200点をコレクションしているという。
今回の出展作品については、つぎのH.Pから見ることができる。
http://www.shadai.t-kougei.ac.jp/exhibitorswork.html
写大ギャラリー入口・「光の系譜」 |
2.東京工芸大学の沿革
設立は、大正12年(1923)で、小西本店(現・コニカミノルタ)の創始者・六代杉浦六右衛門の遺志を継いだ七代杉浦六右衛門が、日本で最初の写真の専門学校である「小西寫眞専門学校」を創設した。その後、校名は次々に変わっている。
1926年「東京寫眞専門学校」
1944年「東京寫眞工業専門学校」
1950年「東京写真短期大学」
1966年「東京写真大学」
1977年「東京工芸大学」
ここを卒業した写真家としては、私が知っているだけでも、次のような方(卒業年順)がいる。
渡辺義雄(1907-2000、1928卒)、大辻清司(1923-2001、1945卒)、田沼武能(1929-2022、1949卒)、細江英公(1933-、1954卒)、立木義治(1937-、1958卒)、南川三治郎(1945-2018、1966卒)、など。
それぞれ、写真史の一時代を築いた方々である。
カメラ・コレクション |
かつての愛機・ニコマート |
「光の系譜」に選ばれた100点の中には、日本の写真家では、土門拳以外にも、奈良原一高、石元泰博、木村伊兵衛、東松照明、森山大道、また当校の卒業生としては、渡辺義雄、細江英公、田沼武能、大辻清司、などの作品があり、じっくり見ることが出来ました。
これらの写真家は、写真に夢中となったころは、その作品を写真集などで、よく見たものです。展示室を出ると、階段の踊り場に、カメラ・コレクションが展示してありました。その中に、かつての愛機・ニコマートもありました。
写真、写真家、カメラを通して、懐かしさも湧いてきました。さて、これから写真のウデも上がるといのですが・・・
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