2023年10月4日水曜日

秋にⅤ~朝に、夕に

 

アサガオ

公園の行きかえりに、朝顔や昼顔が咲いていました。朝顔は昼にはしぼんでしまいますが、昼顔は昼間も咲いています。いっぽう、オシロイバナ(白粉花)は夕方から咲きはじめます。夏の花のイメージがありますが、どちらも秋の季語です。

1.朝に~朝顔

朝顔の季語は秋。夏の花のようだが、季語は旧暦によることからスイカ、枝豆など夏のイメージがあるものも実は季語は秋。

朝顔に 釣瓶とられて もらひ水 (加賀千代女)

というよく知られた俳句がある。

なお、古く万葉集などで「朝顔」と呼ばれていたのは「キキョウ(桔梗)」あるいは「ムクゲ(木槿)」を指しているという。

アサガオ

アサガオ

ノアサガオは、琉球朝顔ともいわれ沖縄原産で、ヒルガオの仲間。一般の朝顔より開花時期が長く、霜が降りる頃まで見られる。また種をつくらない多年草である。

ノアサガオ

ノアサガオ

ノアサガオ

ゴーヤ(ニガウリ)の花も日中に開花し、夕方にはほとんど落ちてしまう。ゴーヤは苦瓜といもいわれ、やはり季語は秋。

ゴーヤ(ニガウリ)

ゴーヤ(ニガウリ)

ゴーヤ(ニガウリ)


2.昼に~昼顔

朝顔とは違い、ヒルガオは、朝から花を咲かせて夕方にしぼむまで昼間も咲き続けている。ただし、こちらは夏の季語になる。一茶に次の句がある。

とうふ屋が来る昼顔が咲にけり
一茶「七番日記」)

アサガオ、ヒルガオ、ユウガオ、ヨルガオと朝から夜まであるが、このうちユウガオはウリ科の植物(カンピョウになる)で種類が異なる。

ヒルガオ

ヒルガオ

ヒルガオ

ヒルガオ

ヒルガオ

3.夕に~オシロイバナ

オシロイバナの花は、夕方に開くことから、「夕化粧」ともいわれる。黒い種子ができ、種子に白い粉があることから、白粉花(おしろいばな)とついた。季語は、やはり秋である。一茶に次のような句がある。

白粉の花ぬつてみる娘かな(一茶「八番日記」 )

オシロイバナの花は、細長いラッパ状になっていて、主に長い口吻を持つスズメガによって受粉される。このような花としては、他にマツヨイグサ、カラスウリなどがある。

午前中、まだ開かないオシロイバナ

オシロイバナ

オシロイバナ

オシロイバナ

オシロイバナ

オシロイバナ


オシロイバナ

オシロイバナ

オシロイバナ・後ろはキバナコスモス

カラスウリの花

カラスウリの実



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