2023年4月23日日曜日

東京異空間104:初夏の花図鑑~神代植物公園

神代植物園「つつじ園」

練馬の「平成つつじ公園」、根津神社の「つつじ園」と<つつじ>続きで、調布市にある神代植物園の「つつじ園」を訪れました。

さすが「植物園」ということだけあって、つつじのみならず、シャクナゲ、ボタン、フジなどが見ごろでした。また、大温室では熱帯の植物の数々を観ることが出来ました。

1.ツツジ

広大な敷地にクルメツツジ、リュウキュウツツジなど約280種類、12、000株が植えられているという規模の大きいつつじ園である。この時期はつつじウィークということで、360度パノラマで一望できるよう見晴台が設置されていた。

一面つつじでおおわれているが、ここにもクルメツツジの「老の目覚」を見つけた。練馬、根津と3カ所で見たことになり、よく見る品種なのだろう。ひょっとすると、「老の自覚」という品種もあるかもしれない、いや、新品種として出来るかもしれない(?)。

つつじ園

一面のつつじ

池の向こうに彫刻

つつじ園

つつじ園

リュウキュウツツジ「東白」




クルメツツジ「老の目覚」

早くもトンボが

2.シャクナゲ

つつじ園に続いて、シャクナゲ園に入るシャクナゲもツツジ科で、この植物園は、こうした同種類をまとめてエリアを形作っている。シャクナゲは、つつじに比べると形も色も派手な花、豪華に見える。ここには、西洋シャクナゲを中心に32品種が植栽されていて、このエリアを華やかに彩っている。

シャクナゲ





3.ボタン

続いて、ボタン園になる。ボタンは、ボタン科で、ツツジ科ではないが、花はシャクナゲよりもさらに豪華で派手である。この「ぼたん園」には、100品種・約480株のボタンが植栽されていて、今がちょうど満開の時期となっていた。

「立てば芍薬、座れば牡丹」と美人を形容する決まり文句があるが、たしかに、牡丹は花の中でも豪華で美しい。








ハンカチの木?

4.フジ

豪華で美しいボタンの次は、ふじ園である。ここには、長さ100m近くもある藤棚が作られている。濃い紫、淡くやや黄色がかった白、そして薄い紫と、花色のグラデーションが目を喜ばせてくれる。(というより、レンズを通して楽しむことができる。)

藤棚











5.大温室の花

大温室には、熱帯性の植物を中心に、約1300品種もの変わった、また美しい花々が育てられている。

(1)熱帯花木

温室を入って、最初のコーナー「熱帯花木室」には、食虫植物のウツボカヅラが、丸く膨らんだ捕虫袋を下げている。その横には、真っ赤な大きな花を付けたメディニラという植物、「火の鳥」と名付けられている。プレートには「ノボタン科」とある。少し先には、大きく垂れ下がった花、エンジェルトランペットとも呼ばれるナス科の植物。

なかでも上からぶら下がった植物では「ヒスイカズラ」という翡翠色した花が連なっている。横には、その花を水盤に浮かべて、色の鮮やかさを楽しませてくれている。このエリアでは「カズラ」とつく名を見かけるが、カズラとは、つる性の植物をいう。古くは、つる草を髪に結んだり、巻きつけたりして頭の飾り「鬘(かずら」としたことに由来するという。

キツネノマゴ

ウツボカズラ

メディニラ「火の鳥」

エンジェルトランペット

ノボタン

ジャックフルーツ・世界最大の果実


ホザキアサガオ

ヒスイカズラ

ヒスイカズラ

ヒスイカズラを水盤に浮かべて

(2)ラン

つぎは、ラン室。ランは、その花の美しさもあり、愛好家も多い。ファレノプシスは胡蝶蘭とも呼ばれ、贈り物にもなることも多い。鑑賞するには好まれるが、しかし素人がいざ育てるとなると、なかなか難しいのもランの特徴だろう。







(3)ベゴニア

続いて、ベゴニア室。ベゴニアも種類が多く、とくに花の美しいものは、「花ベゴニア」と呼ばれるそうだ。大きくて派手な花はボタンに近い。色鮮やかな大きな花のベゴニアを水に浮かべて、一層美しさを増す演出をしていた。







ベゴニアの花を水に浮かべて

(4)スイレン

スイレン室には、熱帯性のスイレンが何種類もあり、それぞれ紫、ピンク、黄色、白色など、清楚で美しい花を水面に浮かべていた。スイレンとハスは、漢字で書くと「睡蓮」と「蓮」で、どちらも「蓮」が付くので混同しやすいが、水面近くに咲くのがスイレン、水面より上のほうで咲くのがハス、葉も水面に浮かべているのがスイレンで、水面より上へ立ち上がっているのがハスである。

ここにある熱帯スイレンは、水面から10数センチ立ち上がって花を付けるのが特徴のようだ。どちらにしても、清楚で美しい花をつけ、見ていて吸い込まれるようだ。


















(5)サボテン

「乾燥地植物室」では、多くのサボテンを観ることができる。サボテンは、雨の少ない乾燥地帯に育つことから、部屋での鑑賞、栽培をする愛好家も多いようだ。

キンシャチ(金鯱)






6.緑の雑木林

神代植物園は、武蔵野の古刹として知られる深大寺の裏山にあたる林に位置する。多くの色鮮やかな花々を見てきた後に、自然林のように緑豊かな場所は、心が落ちつく。まさに森林浴という感じだ。よくみると、エビネのかわいい花が咲いていた。

アヤメ




エビネ

エビネ




つつじを追いかけて(?)神代植物園にやってきましたが、ここでは、同じ種類の植物を一つに集め、さまざまな品種を次々に楽しむことができます。今回見てきた「つつじ園」などのほかにも、30ブロックに分けられており、5月に入ると、「バラ園」が見ごろになるようです。

桜、つつじ、の次はバラの追っかけでしょうか。また、訪れたい所です。もちろん、花の写真を撮るには絶好の場所です。

0 件のコメント:

コメントを投稿

東京異空間249:明治神宮御苑を歩く

  明治神宮 明治神宮へは参拝に訪れることはありますが、明治神宮御苑には入ったことがありませんでした。 10 月下旬に訪れました。 (参照): 東京異空間 81 :明治神宮 ( 内苑)と神宮外苑Ⅰ ( 2023.3.19 ) 東京異空間 171: 明治神宮外苑はいかにして造ら...

人気の投稿