2023年4月2日日曜日

東京異空間89:飛鳥山の渋沢栄一(東京異空間82:「飛鳥山の桜」の続編)

 

渋沢史料館からの桜

飛鳥山については、先に東京異空間82:飛鳥山の桜(2023.3.22)でとり上げましたが、その時は、渋沢史料館等は、定休日で、見学できませんでした。そこで、もう一度出かけて、史料館、青淵文庫、晩香廬の内部も観てきました。史料館では企画展「養育院の「院長さん」渋沢栄一」が開かれていて、「養育院井之頭学校」に関する資料も観ることが出来ました。(これについては、東京異空間84:井の頭恩賜公園(2023.3.26)に写真を追加しています。)

もちろん、飛鳥山の桜も満開を過ぎて散り始めましたが、多くの人で賑わっていました。

1.渋沢史料館

史料館では、渋沢栄一の生涯をパネルを見ながら、渋沢の業績の広さ、その理念と実践を理解することができる。

企画展では「養育院の院長さん」が開かれていて、養育院井之頭学校に関する資料もいくつかあった。渋沢は松平定信の「七分積金」の制度を引き継ぎ「養育院」を創始した。渋沢は、定信を「院の恩人」として、その思想と行動を学び、尊敬の念を抱いた。のちに『楽翁公伝』を著わしている。

史料館入口

史料館の窓から

史料館の展示

企画展「養育院の院長さん」

松平定信(楽翁公)の像

2.青淵文庫

青淵文庫は、渋沢栄一の書庫として、また接客の場としても使用された。内部の部屋から見る柏の葉のステンドグラスが美しい。絨毯には縁起が良いとされる蝙蝠」コウモリの絵が描かれている

青淵文庫

青淵文庫

青淵文庫

青淵文庫

青淵文庫・内部のステンドグラス

青淵文庫・内部

青淵文庫・応接

青淵文庫・内部

ステンドグラス・柏の葉のデザイン

絨毯・蝙蝠のデザイン

3.晩香廬

晩香廬は内外の賓客を迎えるレセプション・ルーム であった。内部には談話室があり、和洋折衷の美しいデザインが施されている。アート・アンドクラフト運動の影響を受けているとされる。

晩香廬

晩香廬

晩香廬・内部


窓のデザイン

天井と照明

暖炉のある応接

暖炉の上のタイルは「壽」をデザイン

飛鳥山の渋沢邸は「曖依村荘(あいいそんそう)」と呼 ばれたが、空襲によりほとんどを失った。いまは、青淵文庫と晩香廬が残されているが、茶室「無心庵」跡に礎石などが置かれている。

茶室「無心庵」跡

茶室「無心庵」跡・仏像が彫られている

茶室「無心庵」跡・蹲踞

4.渋沢栄一の像

渋沢の銅像はいくつか造られているが、史料館をはじめ飛鳥山でもいくつか見ることができる。

渋沢史料館

肖像写真
「可笑しくもない時に笑へと云っても、うまく笑へないよ」と言って撮ったという。
渋沢史料館前に置かれている像

史料館の階段前に置かれている像

東京市養育院板橋本院前の像を模して小倉右一郎が制作


渡辺長男による原型

晩香廬前に置かれている像

東京都健康長寿医療センターの敷地内に建つ銅像(大正14年(1925))

北村西望作「平和の女神」(養育院井之頭学校のあった井の頭公園の彫刻園にも同じものが置かれている)

5.飛鳥山の桜

前回訪れたときは、桜も開花したばかりであったが、今回は満開も過ぎ、散り始めていた。JR王子駅の南口には線路を横断する大きな橋が架かっていて、その先には満開の桜が広がっていた。

JR王子・南口の横断橋

紙の博物館に映る桜

紙の博物館に映る桜


史料館の小窓から

公園の時計塔

飛鳥山公園の桜

飛鳥山公園の桜

都電荒川線・飛鳥山駅付近

都電荒川線・飛鳥山駅付近

飛鳥山の桜が咲き始めたときと、満開を過ぎ散り始めたときの2回も観に行きました。これも、渋沢栄一の発する魅力のせいでしょうか。

帰りは、また都電荒川線にのって、鬼子母神前で降り、鬼子母神堂と法明寺の桜を観てきました。


0 件のコメント:

コメントを投稿

東京異空間249:明治神宮御苑を歩く

  明治神宮 明治神宮へは参拝に訪れることはありますが、明治神宮御苑には入ったことがありませんでした。 10 月下旬に訪れました。 (参照): 東京異空間 81 :明治神宮 ( 内苑)と神宮外苑Ⅰ ( 2023.3.19 ) 東京異空間 171: 明治神宮外苑はいかにして造ら...

人気の投稿