2020年3月14日土曜日

よみがえりの地 7~熊野古道・大門坂から那智大社

熊野古道・大門坂から

 熊野古道のうち、大門坂から那智大社に至る路は、古道の面影を色濃く留めていることから、中辺路の発心門王子から本宮大社に至る路と並び人気のコースとなっている。
紀伊勝浦からバスに乗り大門坂で降りる。約2キロ程度の路であるが、石畳は上り坂が続き、ちょっときついウォーキングとなる。すぐに大門坂茶屋があり、また南方熊楠が利用したという旅館がある。古道の入口では大木の夫婦杉が迎えてくれる。
大門坂の入口

南方熊楠が利用したという旅館

大門坂茶屋



夫婦杉

夫婦杉



石畳の両側には大きな杉並木が続き、路にあたる陽の光を遮っている。少し歩くと多富気王子(たふけおうじ)が現れる。中辺路の九十九王子の最後の一社である。王子というのは、熊野詣に際して先達をつとめた熊野修験の手で整備された一群の神社を指し、こうした王子で、参詣の守護を願う儀式が行われたという。九十九という数字は数多いということの意で、今も確認されるのは100余りあるそうだ。
 
多富気王子(たふけおうじ)




ふと、神職姿で古道を登っていく人とすれ違う。後でわかったことだが、大門坂の入り口付近の茶屋で、平安貴族のような衣装を借りて古道を歩き、いにしえの気分を体験できるのだそうだ。


平安貴族のような姿で古道を歩く人が・・・







サルノコシカケが













石畳の古道をすぎると、那智山のバス停、駐車場に出る。那智大社に行くには、この後さらに473段もの急な石壇を登り詰めなくてはならない。
 
那智大社への石段
熊野古道の一つ中辺路、しかも、そのうちの一部しか歩きませんでしたが、それでも、いにしえの熊野詣の人々が歩いた気持ちの一端を感じることができたような気がしました。
中辺路にある牛馬に跨った童子像(複製)は花山法皇の旅の姿を表わしたものと

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